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  会員会社訪問レポート  吉原産業株式会社

横浜の歴史・手捺染を残すために…

今回ご紹介するのは、港南区日野に会社を構える吉原産業株式会社代表取締役の狩野靖夫樣です。

代表取締役:狩野 靖夫


取材:浜名花織(明治学院大学4年)、加藤麻由(女子栄養大学2年)
写真:広報情報部 斉藤 保

◆捺染とは

約150年前に開港した横浜港の貿易の中心は、生糸でした。この生糸を使って作られたヨコハマスカーフは、横浜の名産品のひとつです。このスカーフを染める技術に、捺染があります。捺染とは、布に柄を染める技術の総称です。
昔は横浜に150の捺染工場がありましたが、今は10工場以下となってしまいました。それでも主要商品をスカーフからハンカチなどに変えるなど、工夫して頑張っている工場があります。
今回訪問させていただいた吉原産業株式会社樣は、そのような会社のひとつです。こちらでは、スクリーン製版による捺染が行われています。



工場内を案内してくださる狩野樣。

 

◆技術の伝承

吉原産業株式会社樣で働く社員の方の平均年齢は、30〜40代だそうです。見学させていただいた工場では作業がとてもスピーディーで、活気に溢れていました。
10数年ほど前、若い社員を10人程採用し、ベテランの技術者から技術の伝承を行ったそうです。当時、人手が足りなかったわけではありませんでしたが、レベルの高い技術を残すためには、「今、若い人に伝えておくべきだ」と思ったのだそうです。現在も商品のレベルを落とさずに生産できているのは、この時の技術伝承がうまくいったからだと、社長の狩野様はお話してくださいました。


作業は、分担したり協力しあったりして、進めていきます。

染めた布は天井に吊るして乾かした後、蒸します。

 

◆新しい技術の導入

近い将来、染料から顔料へ、手捺染から機械でのプリントへ、製造方法は変化するだろうと、狩野様は考えられています。水洗いなどをしなくてもよい顔料やプリンターの開発はエコに繋がりますが、その分職人さんが減少してしまい、手作りのよさがなくなってしまいます。しかし、今求められているのは手作りの味わいではなく、工業規格品であると、狩野樣は感じるそうです。日本と同じく捺染が残っているイタリアのように、手作りであることを評価できる文化になって欲しいと、今回の訪問で強く感じました。



工場を見学した後には、社長室でお話を伺いました。


様々なブランドのハンカチを染めているそうです。

 




■取材後記

狩野様は、工場を案内してくださる時には「足元に気をつけて」と声を掛けてくださり、私たちが帰る時には外まで見送ってくださりました。今いる従業員の方は短くても2〜3年勤務しているということでしたが、長く働いている方が多いのは、狩野様のお人柄ゆえなのではないかと感じました。


■会社概要

吉原産業株式会社
社長:狩野 靖夫
住所:横浜市港南区日野4丁目18−3
電話:045-842-6221
事業内容:織物手加工染色整理業、スカーフ・マフラー・ハンカチーフ製造業

 

取材:浜名花織(明治学院大学4年)、加藤麻由(女子栄養大学2年)
写真:広報情報部 斉藤 保