会員会社訪問レポート  有限会社高梨鉄工所

手作業にこだわる職人の技術
今回ご紹介するのは、港南区日野に会社を構える有限会社高梨鉄工所社長の高梨徳様です。
社長:高梨 徳


取材:胡桃茅里(法政大学1年)、清水香織(慶應義塾大学3年)
写真:広報情報部 斉藤 保

◆職人がつくる会社

「作業所と事務所、自宅が同じ敷地内にあり、やろうと思えば一日中仕事ができるんですよ」と笑って話してくださった高梨様。

大きな利益を上げようとするのではなく、少しずつ確実に利益にしていくのは、職人気質であったお父様が創設した頃から一貫しています。

「仕事をやらされている」という感情を持ったことがないとおっしゃっており、爽やかな笑顔で仕事と向き合う姿がとても印象的でした。


笑顔で仕事をする高梨様。鉄工所の帽子がお似合いです。


溶接作業をしています。緊張した空気が流れていました。
 

◆気分転換も大切にする

現在65歳には見えないほど若々しくお元気な高梨様。30年ほど前は定休日もなく毎日遅くまで働いていらっしゃいました。

そのため息子さんと遊べるのが、17時からの休憩時間のキャッチボール。

ほんの僅かな時間ですが、その時の息子さんの嬉しそうな姿が今でも目に焼き付いているそうです。

また、若い頃に体調を崩されてからは定休日を設けたり、気分転換も兼ねてお茶を習われたり、 消防団として地域貢献にも積極的に取り組んでもいらっしゃいます。


慣れた手つきで機械を操っています。


繊細な器具が所狭しとならんでいます。見慣れないものばかりでした。
 

◆仕事の花を咲かせたい

高梨鉄工所様は大手などの機械投資型の経営がトレンドになる中でも、手作業の仕事にこだわり続けています。

今後の目標を伺ったところ、「今まで仕事で努力してきた分の花がまだ咲いていないといつも思っています。 だからその花を咲かせたいです」と手を添えて力強く話してくださいました。


歴史を感じる「高梨鉄工所」の作業場前の看板です。 

 

■取材後記
高梨様は家族想いで、温厚なお人柄という印象を受けました。 取材させていただいた時にもお抹茶をいただいたり、インタビューに笑顔で答えてくださいました。

工業会の会員レポートの会社訪問取材をするアイデアは当時広報部長だった高梨様のお考えで実行され、 私たち学生が引き継いでくれて嬉しいというお言葉をいただき光栄に思いました。

 

■会社概要
商号:有限会社高梨鉄工所
社長:高梨 徳
住所:神奈川県横浜市港南区日野8-4-23
電話:045-842-1027
事業内容:捺染、営繕工事、溶接、機械加工全般、食品機械諸設備製作

 


取材日:2012年3月
取材:胡桃茅里(法政大学1年)、清水香織(慶應義塾大学3年)
写真:広報情報部 斉藤 保