X線検査のパイオニア |
今回ご紹介するのは、港南区大久保に会社を構える『株式会社 ニッシン電子』の代表取締役社長である高井軍造様です。とても気さくな方で、創業時の歴史や、業態変更されてX線を使うようになった経緯や歴史、趣味のダンスなど幅広くお伺いしてきました。
代表取締役 高井軍造
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◆X線を新しい手法で! 今回取材に伺ったのは、X線非破壊検査のパイオニア『株式会社 ニッシン電子』様だ。X線非破壊検査とは、空港の荷物検査ように、X線を通して、製品検査を行うものだ。ニッシン電子様では、十数年前から、主に婦人靴等の検査を行っている。一日の検査数は、約1500~2000足であるそうだ。業界では主流のX線検査だが、開始した1995年頃には、靴の検査にX線を使用している企業はなかったそうだ。「当社より先に、検品にX線を使用した会社があれば名乗り出て欲しい」と高井社長はおっしゃるほどである。 X線非破壊検査では、靴の製造工程で仮止めする釘の抜き忘れで、足の裏に釘が刺さり怪我をするとか、又ヒール取付の釘不足により歩行中にヒールが取れて転び、大怪我をする等があり、それらの防止にはX線検査が一番優れた方法であるとのことでした。 完璧な検査をする為に様々なノウハウを活かして対応していく努力が欠かせないとのことであった。 |
一品一品丁寧に検査する従業員の方々 |
◆人間>機械 従来は靴の中を触手で検査をするので、不良の見逃しや飛び出た釘で従業員が怪我をすることが多々あった。その為、X線検査が大いに役立っている。しかし、「最終的には、機械ではなく人間だ」と高井社長は言う。近年は靴生産国の中国で、X線検査機で検査をしていますが、それを使う人が未熟(価値観)な為に、不良品を見逃してしまうことが多く日本国内検査しか認めないクライアントが増えている。実際の作業では、まず、靴をX線装置に通し、モニター画面で確認する。その後、靴を梱包するのだが、実はその間に、一足ずつ手で触り、異常がないか確認されている姿が見受けられた、すなわちダブルチェックをしていたのであった。 電子部品の組立てなどで、精度の高い検査や作業を行ってきたベテランの作業員が揃っていることに加えて、十数年のX線検査の実績が、信頼となって一流企業を始め、様々な企業から仕事の依頼がくるとのことだ。 |
港南区大久保のニッシン電子 |
作業場の様子 |
仕事や社交ダンスについて 熱く語る高井社長 |
■取材後記 | |
高井社長には、まだ書き足りないほどのお話をしていただきました。高井社長は、終始笑顔でダジャレを交えつつ、会社のことはもちろん、ご趣味である社交ダンスの話を軽快なステップと共にしていただきました。 |
■会社概要 |
商号:株式会社 ニッシン電子 代表取締役:高井 軍造 創業:昭和39年4月(1964年) 所在地:〒233-0007 横浜市港南区大久保3-25-32 電話:045-845-2811 FAX:045-842-2252 http://www.nissinx.com/ 事業内容:X線検査装置による異物検査 |
取材日:2010年10月 取材:長澤由佳(神奈川大学3年)、佐藤大伍(法政大学3年) 写真:斉藤 保 |