会員会社訪問レポート 有限会社ヨシダ建装

想い溢れる職人の「技」

代表取締役 吉田 功


◆多彩なご自宅で

今回は、有限会社ヨシダ建装の吉田様を取材させて頂きました。ご出身は福岡県で終戦後に東京にお引越しされたそうです。お話を伺うために事務所にお邪魔した際には終始、笑顔で受け答えをして頂き、やさしい人柄が伝わってきました。特に、現場で責任をもって働いていらっしゃる、後継者でもあるお二人の息子さんたちのお話をしている際の笑顔はとても素敵で、印象に残っています。また、お部屋に入ると壁一面に感謝状が飾ってありました。吉田様はスポーツにおける育成活動や交通安全といった地域での多彩な活動にご尽力されており、その時に受け取ったものだそうです。そんな人情味溢れるヨシダ建装のお仕事、また吉田様の歩みについて紹介させていただきます。


 

◆現在のお仕事への道のり

次男としてお生まれになった吉田様は、大学卒業後にバルブ関連企業のサラリーマンとして十三年間働きました。その後、好きなことをしよう!と大学で学んだ工業の知識を活かして部品加工のお仕事を自ら始め、さらに十三年間働いたそうです。そしてある時、大学時代の先輩と共に現在の事業である、内装のお仕事に出会ったそうです。その頃はまだ内装のお仕事は始まったばかりで「起業するのは大変なところもあったけれど楽しかった」とおっしゃっていました。


 

◆高い技術で精密な仕事

ヨシダ建装の事業は、設計事務所から依頼を受け内装の土台を作ることです。鉄骨の組み立てから始まり、壁の下地を張るところまでが担当する業務とのことでした。特に鉄骨の組み立てが技術の見せ所だとおっしゃっていて、寸分狂わず綺麗に垂直に組み立てたり、建物のデザインによっては微妙に曲げて加工したりすることで業務のレベルが決まるというお話が非常に興味深かったです。 また、幅広い施工先の中でも、依頼先には病院が多いとのこと。理由としては「レントゲン室」を作る技術があるからだそうです。放射線を扱うため密閉する必要があり、精密な作業が必要となります。ヨシダ建装様はその高い技術を持っているため、病院の依頼が多いとのこと深く納得しました。長年培った技術がいかんなく発揮されているのだなと、お話を聞いて実感しました。


 

◆完成の喜びが一番

お仕事をしていて一番嬉しいときは、やはり内装が完成したときだといいます。ヨシダ建装様のお仕事はお部屋の天井に仕切りを作りフレームを貼り付けるところまでで、終わったときはとても気持ちがいいのだとおっしゃっていました。今までで最も達成感のあったお仕事は、上大岡にある京急百貨店の四階の広大なフロアすべてを担当して仕上げたときだそうです。


 

◆作業の鍵

「お仕事をする上で大切なことはなんですか?」そうたずねると、吉田様は「やっぱり”チームワーク”だよ。」とお答えになりました。仕事現場では、個人の職人さんが個々の技術を遺憾なく発揮しながらも、チームとしてひとつのお仕事を協力しながら行いことがとても重要であるそうです。「飲み会なんかをやってコミュニケーションをとってるよ。」吉田様は笑いながらそうおっしゃいました。ひとつのお仕事に長い場合で数ヶ月かかり、一日に十人程度で作業するそうです。そんな共同作業の現場だからこそ、怪我をせず安全な作業を徹底することが大切で、一人の責任ではないのだとおっしゃっていました。 思いに溢れるヨシダ建装様の今後のご活躍を願っています。

 

■会社概要

会 社 名:有限会社ヨシダ建装
代表取締役:吉田 功
所 在 地:港南区東永谷1 丁目30-34
電   話:045-822-1487
事 業 内 容:内装仕上げ工事
取 材 日:2018年9月


 

[取材後記]

 慣れない取材に緊張してしまいましたが、吉田様は終始笑顔で受け答えしてくださいました。吉田様はサラリーマン13年、機械加工13年を経てヨシダ建装を起業されたそうです。「自分の人生は13年周期で変化していた」と語っておられました。お話を聞く中で、変化する人生で積み上げた経験が現在の職に繋がっていて、さらには息子さんたちといった次の世代までも受け継がれているのだなと感じました。


取 材:遠藤志麻(翠嵐高校1 年) 角田優作(日本農業経営大学校2 年)

 


 

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